C2チームの仲間たちへ

平成16年11月7日

幕張ヒーローズC2チーム監督 吉井久孝

 今日は、遠いところでの試合、おつかれさまでした。みんなも、長い時間の移動(いどう)で、体調(たいちょう)をくずしてしまったりして、大変だったと思います。そんな状態(じょうたい)のなかでも、一生懸命(いっしょうけんめい)がんばりました。Nくんのすごいプレーなどもありましたし、Sくんが相手の3塁(るい)牽制(けんせい)のすきをついて2塁に進塁(しんるい)したプレーなど、練習の成果もでていました。Kくんのキャッチャーもだいぶよくなってきました。でも同じ学年の相手(あいて)に負けてしまいました。みんなは何か感じたかな?

 監督(かんとく)はとてもくやしかったです。もっともっとみんなに色々なことを教えてあげないといけないし、監督としても、もっといろいろな努力(どりょく)をしないといけないと感じました。まだまだ知らなかった強いチームがあることもわかりました。自分達が3年生のなかでは強いチームだと安心していました。これは監督としての反省(はんせい)です。

 1回の負け程度(ていど)で、ガタガタとあせる必要(ひつよう)はありません。しかし、負けた時こそが今までの良くないことを反省するいいチャンスなのです。次に何をすれば勝てるようになるかと考えることが大切なのです。「負けて、反省をし、次にまたがんばる」これを繰り返し(くりかえし)ていくと、強いチームになると思います。監督・コーチを含めみんなで、ひとつづつ努力して、来年の優勝、更(さら)には、6年生での優勝をめざしてがんばりましょう。

 監督は、仕事で2週間休みます。その間もコーチの言うことをよく聞いて練習をしっかりやってください。

 君たちのお父さん、お母さん達はみんなが試合をできるように、お弁当をつくってくれたり、車を運転(うんてん)してくれたり、審判(しんぱん)をやってくれたりと、休みの日にもかかわらず、君達みんなのために協力(きょうりょく)してくれています。感謝(かんしゃ)の気持ちを忘れないようにしましょう。「ありがとうございます」という気持ちをわすれないで、これからもみんなで力をあわせてがんばりましょう。

 今日の試合で監督が気づいたことを書きます。今後の練習や、試合の参考にしてください。

○みんなも、まねをしよう・・・・リトルジャガーズのよかったこと

  • ボール球(だま)に手を出さないで、腰(こし)を入れて思い切り振って(ふって)いたこと。空振り(からぶり)しても、しっかりしたスイングをしていたこと
  • ヒーローズのみんなが油断(ゆだん)していると、セカンドの塁(るい)をかならず狙って(ねらって)いた
  • 大きいリードをとっていた
  • 送球(そうきゅう)が正確(せいかく)だった

 ★みんなもまねしよう・・・・・N君のプレー
 N君は、いつボールが飛んできてもいいようにと準備(じゅんび)しています。いつもボールをとることをねらっています。守備のときのスタートの一歩(いっぽ)がみんなより早いです。心の準備と、守備の時の体の準備、いつも2つの準備をしておきましょう。

○これからがんばろう・・・・ヒーローズがもう一歩だったところ

  • ボール球に手を出して、相手ピッチャーを楽(らく)にしていた
    =====相手ピッチャーはボール球に手を出してくれるとストライクゾーンが広く使えるので、楽になります。
  • サインの見落とし(みおとし)が多かった(盗塁・まてのサイン)
  • バッターボックスの後ろに立とうという約束(やくそく)を忘れてしまっていた
    =====今日は、いつもより短い14メートルの距離(きょり)にマウンドがありました。君達はピッチャーのボールに差し込まれ(さしこまれ)ていたり、振り遅れ(ふりおくれ)ていました。差し込まれている時は、キャッチャーよりにかまえたほうがよいと思います。みんなで、同じことをやって攻め(せめ)ていくことは相手チームからするとすごくいやなことなのです。今日はなかなか盗塁(とうるい)ができなかったけど、バッターボックスのキャッチャーよりに構える(かまえる)ことで、キャッチャーも投げにくくなります(相手キャッチャーのインターフェアーもありました)。これが本当の意味のチームワークです。
  • 一塁まで全力で走ること
    =====出塁(しゅつるい)さえすれば、いつも練習しているバント攻撃や、内野ゴロでのセカンドからホームをねらうプレーができます。
  • いつもと違う守備位置(しゅびいち)で、守備の連携(れんけい)がうまくいかなかった
    =====練習のときにいろいろなポジションを守り、試合でのうごきかたをおぼえましょう。ボールを取りに行く人、ボールのカバーにはいる人、ベースをカバーする人と、やくわりがあります。
  • バッターボックスでのタイミングの取り方がおそかった
  • ポイントがピッチャーよりではなく、キャッチャーよりで打っていた
    =====この2つはこれから教えますが、自分たちでも練習の時から意識(いしき)してくふうをしてみましょう。投球練習のときのシンクロ、ヒッティングティーでミートポイントをおぼえるなど

■C2チームのコーチの皆様へ

 子供たちを成長させるため・試合に勝つためには以下の2つのことをきちんとしないといけません。子供たちが頑張ったのに、負けてしまったことには原因があって、その2つのことが出来ていなかったのだと思います。私自身、今後直していきたいと考えております。

  • 試合前の準備・・・・戦略
  • 試合中の作戦・選手起用・・・・戦術

<試合前の準備について>

  • 試合に繋ながる正しい練習をすること
    • 軽いバットと重いバットを交互に振ることでスイングスピードをおぼえる。
    • 早いボールと、遅いボールを打つ。
    • トスバッティングにもタイミングの早いボールと遅いボールを混ぜる。
    • 塁間キャッチボールを続ける。
    • 選球眼をつけるために投球練習のときのシンクロと、ボールの見極めをさせる。
    • カバーリングを入れたノック(守備位置2箇所に分け、その間に打つ)
    • etc.
  • 体調面の管理(怪我・病気)・・・成長期ですので無理なトレーニングはしません。(体力・体調を考えた練習・ストレッチ・アイシング)
  • ミートトレーニング(食べること)・・・成長期は筋トレが出来ませんので食べることでパワーをつけるしかありません。
  • レストトレーニング(休むこと)
  • 練習中に、試合での集中力、心構えを教えることが大事です。子供ですので一回の説明では理解できません。何回も根気強く教えることが重要です。
  • コーチの指導方法がバラバラだと子供は迷います。統一することと、間違っている指導方法は私も含めて直すことが重要です。
  • 瞬発系のトレーニング(反復横跳びなど)
  • 柔軟性を身につける・・・怪我の予防
  • 野球に興味を持たせること・・・一番重要です(選手との会話・野球ノートなど)
  • みんなと同じ練習と、能力に応じた個別練習(現在は、全員に同じ練習をさせています)

 思いつくままに書きました。

<試合中の作戦・選手起用について>

 現在は、子供の適正をみる為や試合経験を積ませることを考えて選手を起用したり、サインを出したりしています。アウトになってもよいので盗塁のサインを出したり、バントのサインを出したりしています。私自身もまだ、どのタイミングでどういうサインプレーをしたら効果的なのか勉強中です。更に、作戦といっても私自身も知らないことや、子供たちにまだ教えていないことや、能力、体力的にできないことがあります。

 しかし、『サインの徹底』だけは、今から習慣付けさせたいと思います。リトルジャガーズとの試合は負けてしまいましたが、4回からは勝つために、「待て」のサインと、バッターボックスでの立ち位置の指示を出しました。私自身は、「もう少し早く動くべきだった」と反省しているのですが、皆様はどのようにお考えでしょうか?

 「待て」のサインは、子供の思い切りを奪う面もあります。しかし、チームのため、試合の流れを変えるため、勝つことを教えるためには、必要な指示だと考えました。私は、野球でも、サッカーでも集団スポーツで試合に勝つためには、「個人の成績を犠牲にしないといけないこともある」ということを教えたいと思っています。

 子供に自信を付けてもらうには、『子供自身の活躍』『チームの勝利』2つだと考えています。ですから、ある程度自由にプレーをさせ結果を出させたいですし、それがうまくいかない場合、ただでは負けないように、ある程度の『自由を奪う』こともします。

 技術を教えることなら野球学校みたいなものがあります。そこに行けば教えてくれます。ヒーローズでは、技術も一生懸命教えますが、皆様と一緒に「チームワーク」というものを教えていきたいと考えております。ご協力の程、宜しくお願い致します。

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